ダンデライオン

グリーンティーのほろ苦さと甘さが舌のうえに溶けてなくなった。

「仕方ないわよね」

私は言った。

忍兄ちゃんの両親は、すでにこの世にいないのだ。

彼のお父さんは中学2年生の時にくも膜下出血で、彼のお母さんは3年前に癌で亡くなった。

頼れるはずの両親がいなかったから、忍兄ちゃんは幼なじみの私を訪ねてきたのだ。

仕方がない。

「抹茶、食べれるようになったんだね」

忍兄ちゃんが言った。

「えっ…ああ、うん」

私は首を縦に振ってうなずいた。

子供の頃、私は抹茶が苦手だったのだ。

「2年くらい前から食べれるようになったの」

私は答えた。