ダンデライオン

「そんなアサちゃんを放って置けるほど、俺は冷酷じゃないよ」

そう言った忍兄ちゃんの顔が近づいてきたと思ったら、
「ただいまー」

お父さんが帰ってきた。

「えっ、あっ…」

私は忍兄ちゃんから離れた。

「いやー、雨が降ったせいですっかり遅くなっちまったなー」

お父さんが居間に現れた。

…あれれ?

前にもこんなことがあったような気がする…?

「お、お風呂沸いてるから冷めないうちに入ってきたら?」

そう言った私に、
「じゃ、そうするよ」

お父さんはお風呂へと向かった。