ダンデライオン

忍兄ちゃんの足が止まったのと同時に、それまで私の視界をおおっていた彼の手が離れた。

「ここ…」

「うん、神社の裏だよ」

忍兄ちゃんはそばにあった木にもたれかかった。

「懐かしいな。

全然変わってない」

そう言って周りを見回した忍兄ちゃんに、
「そうだね」

私は答えた。

「よくここでかくれんぼをやって、神主さんに怒られてたよね」

そう言った忍兄ちゃんに、
「覚えてたんだ…」

子供の頃の懐かしい思い出をまだ覚えていたことが嬉しくて、私は言った。