ダンデライオン

「美味しい」

私は言った。

「笑った」

忍兄ちゃんが言った。

「えっ?」

その言葉の意味がよくわからなくて、私は聞き返した。

「さっきまで不機嫌な顔をしていたアサちゃんがやっと笑った」

そう言って笑いかけてきた忍兄ちゃんに、
「ふ、不機嫌だったのは、朔太郎に行けないって言われて、忍兄ちゃんと一緒に行くことになったから…」

私は言い訳をして見せた。

「そう思うことにしとく」

「本当にそうだからね?」

「はいはい」

絶対にわかってない!

綿菓子を口に入れる忍兄ちゃんに、私は毒づいた。