「何か悩んでるんでしょ?」

「何でそれを…」

「じゃなきゃ教室から飛び出さないでしょ笑」



なっ…
やっぱり木巻春先生なの?
それに教室から飛び出したことも知ってる

でもこんな低い声じゃなかった気がするようなしないような…


「初めてだなぁ~入学式早々 
 教室から飛び出る奴笑」

「わ、私だってちょっと馬鹿な事したなって思ってます!」

「そっかそっか、んで何があったの?」


どうしよう
自分は深い深い悩みだけど
他人からみれば
単純でくだらないと思われるかもしれない。



「あんまり考え込むなよ…」

「別に単純な事ですし。
 大丈夫です」

「それはないな」

「本当に大丈夫ですから」



あ…強く言い過ぎてしまった。

しばらく沈黙が続く


「未央ちゃんはそれを抱えててつらくないの?」


つらいに…決まってんじゃん
こんなにもつらいから
笑えなくなったんじゃん!
あぁぁぁぁ…

「辛いですよ!でも怖いんです。
 私は怖くて言えないんです。
 どうせ馬鹿にしたりして…と、とにかく辛いんです…」

また涙が出てくる。