病室の棚から兄は、ガサガサと何かをあさり、 手鏡を 私に渡しながら言った 「悲鳴上げるなよ。」 悲鳴? 悲鳴って、きゃーとかのやつ? そんなことしないし 「・・・・・なっ」 愕然とした 私の顔は、若さ特有の肌艶に 幼い感じの顔 大人になりきれていない あの、学生の時の顔をしているのだった