「本当、無理しなくていいから」




なんで甘いものが嫌いな千尋くんのお部屋から、甘い匂いがするのかなって思ったら

原因はこれだったんだ。




私は袋からカップケーキを取り出して一口、口にした。




………確かに、なんだか味は……。




「ほんと…もう食べなくていいから…」




確かに味は微妙かもしれない。
でも、でもね千尋くん。




「すっごく美味しいよ!」




私がそう言うと、は?と言いたげな顔をした千尋くん。