次の日。
あたしは決めていた。
今日、告白しようって。
先輩への気持ちは本気なんだって思った。
こんなあたしに、いつも優しくて、笑顔で、話しかけてくれる。
…あたしの思いを伝えたい。




昼休み。
あたしは先輩の教室に来ていた。
相変わらず、女子の集まりはすごい。
…でも、待っても先輩は出てこなかった。
…何処にいるんだろう?
あたしは、色々なところを探した。
屋上、中庭、体育館、図書室、保健室、職員室…
でも、見つけられなかった。
…どうしよう、お昼休み終わっちゃう!
そう思った時だった。



「…ははっ!マジかよ!」



…この声って、先輩?
学校裏から聞こえてくる。
友達といるのかな…?
あたしは気付かれないように壁に隠れた。

先輩は2人の友達と話しているようだった。
…なんで、学校裏?
教室で話せばいいのに…

あたしは諦めて、教室に戻ろうとしたその時だった。



「…んで、こないだ超可愛い子見つけたって言ってたけどどうなった?」

「…あぁ、桜木 結奈のこと?」



…え?あたし?
…ってか、呼び捨て?
いつも結奈ちゃんって呼んでたのに…
…それに、顔つきがいつもと違う。
なんて言うか、ちょっと怖い…

あたしは気になり、最後まで聞くことにした。
…ほんとはこんなことしたくないんだけど。
あたしの名前が出た以上、聞かないわけにはいかない!