近くて遠い存在。











「…お前さ、アイツのこと好きなの?」

「…えっ!?」



突然何言い出すの!?
晃は俯いたまま。
…どうしてそんなこと聞くの?



「…分かんない」

「…そうか」



そう言うと、晃はまた歩き出した。
…なんなの、今の。
あたしは晃を追いかける。



「…じゃあ、また明日ね」

「…おぅ」



あたしは玄関の扉に手をかけた時だった。



「…結奈!」

「…晃?」

「…俺のこと、もっと頼れよ!」

「…え?」

「お前、他人に迷惑かけたくないからっていつも1人で抱え込んでるだろ」

「晃…」

「…そんなに俺が頼りないか?」

「そんなことないよ!」

「お前見てれば分かんだよ!…何年の付き合いだと思ってんだよ!」



晃のその言葉が嬉しかった。
…晃はあたしのこと心配してくれてんだ。
…晃には全部お見通しだったんだね。



「…ありがとう、晃」

「…おぅ」



晃は照れ臭そうに笑う。
…ほんとは晃が優しい人だって、知ってるよ?



「…おやすみ」

「風邪引くなよ」

「晃もね!」



あたしは晃に手を振って家の中に入った。
…よかったぁ。
晃と仲直りできた。

…先輩への返事はもう少し待ってもらおう。
先輩のことまだ全然知らないし…
明日、先輩のところに行こう。