そして、放課後。
…あれから晃とは一言も話してない。



「…お前ら、なんかあった?」

「…何もないよ?…蒼帰ろう?」

「あぁ。…晃、行くぞ」

「…」



晃は不機嫌そうだった。
…そもそも晃が変なこと言うからいけないんでしょ?



帰り道も、会話はほとんどないまま。
蒼とは最初に別れる。



「…じゃ、俺こっちだから」

「…あ、うん。またね」

「…」



晃は何も言わずそっぽを向く。
…ばいばいぐらい言えばいいのに。
…って、この先晃と2人じゃん!
…どうしよう。



歩き出すが、無言。
…こんなの、耐えられないよ。



「…晃」

「…んだよ」

「…どうしてあんなこと言ったの?」

「…」



晃は黙り込んでしまった。
…ズルイよ、あたしから逃げないでよ!



「…朝倉先輩のこと何か知ってるの?」

「…知らねぇよ、あんな奴」

「…じゃあ、どうして…」



すると、晃は立ち止まった。
…どうしたのかな?