ピピピピピッ!
ピピピピピッ!



目覚まし時計が鳴る。
…うるさいなぁ。
あたしはまだ眠いのに…



「…奈!おい、結奈!!」

「もう少しだけ…」

「寝ぼけたこと言ってんじゃねぇよ!」

「いったぁ!」



誰かにデコピンをされ、眠気が覚める。
…お母さんじゃない!?



「…きゃあ!なんで晃がいるの!?」

「うっせ!いいから起きろっつーの!」



何故かそこには制服姿の晃がいた。
晃とは保育園の頃からずっと一緒。
家が隣だから、昔はよく遊びに行ったりしていた。



「じゃ、じゃあ…出てってよ」

「…は?んでだよ」

「なんでって…着替えたいから…」

「えっ!?あ、あぁ!わ、分かった!」



晃は慌てた様子で部屋を出る。
…もう、家が隣だからって部屋まで入って来ないでよ。

あたしは制服に着替え、メイクをする。
髪はゆるく巻いてフワッとさせる。
…今日から高校2年生。