【番外編】 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~

「つか俺、話の波に着いていけねぇーんだけど。」

「嘘でしょ!セルちゃん解んないの!?」


白虎がテーブルを叩いて、椅子から飛び上がった。
ギフトはきょとんとした顔で、俺と白虎を何度か見ている。
そして、急にギフトが笑いだした。


「アハハハハハッ!!!セルちゃん!?ちょ!何それ!?アハハハ!!涙が!笑い過ぎて涙が!!アハハハハハ!!」


椅子から転げ落ちると、腹を抱えてギフトは床を這いずり回った。
殺虫剤をかけられた害虫か。お前は。


「白ちゃん...ナイス」


息も絶え絶えになりながら、ギフトは漸く椅子に戻った。


「私、そんな面白い事言ったかしら?」

「取り敢えず俺を〝セルちゃん〟って呼ばないでくれ...。」

「気に入らなかった?」

「俺“ちゃん”付け似合わねぇーから。」


白虎が暫し残念そうな顔をする。
嗚呼暫くはギフトにイジられるな...。最悪だ。


「セルリア。」

「何だよ...。」

「セルちゃん。」

「お前殺すぞ。」

「きゃーこわーい。」


もう嫌だ...。
俺はテーブルに突っ伏して、耳を塞いだ。
だから嫌なんだ。

ムカつく、ムカつく、ムカつく。


「セルリアごめんってば、不貞腐れないで。」

「ギフトちゃんがセルちゃん怒らせた~。」

「白ちゃん其の言い方止めてよ。僕がマジで悪者じゃん。」

「え?だってそうじゃない。」

「えぇ~」


周りが五月蝿いから耳を塞いでも仕方が無い事に気付いた。
俺に関してグダグダ話されるより、早く本題について話した方が良いな。
俺は顔を上げまだ不機嫌さが抜けきれないが、テーブルに肘を付いて白虎とギフトに視線を向けた。


「人殺せそうな視線で僕等を睨まないでおくれよ。」

「セルちゃん。殴りたいならギフトちゃんを殴りなさいよ。」

「何もしねぇーよ。俺をなんだと思ってんだ。」

「「殺人鬼」」


いい笑顔で言いやがる。