「...ベティ。お仕事...終わった?」

「えぇ、お仕事終わったわよ。」

「...疲れた?」

「えぇ、とっても」

「ベティは頑張り屋さんだね...。」

「ありがとう。」


ぼくとベティは寄り添いながら、たわいの無い話をしている。


「お姉さん...。ぼくはお姉さんの事好きだよ。」

「ありがとう。嬉しいわ。」

「...お母さんがいたら、こんな感じなのかな...。」

「そうよ。私がお母さんの代わりになってあげる。」

「お母さんには成らないで...お姉さんはお姉さんが1番だよ...。」


ベティが僕の頭に頬を擦り寄せる。
柔らかい頬は心地がいい。女の人は肌柔らかいな...。
周りには男しか居なかったから、異性の肌はとても心地がいい。


「お姉さんはあったかいね...。」

「貴方もあったかいわ。」

「ぼくは冷たいよ...凄く冷たい...。この世のどんな氷より...。」

「そんな事無いわ。貴方はあったかい。この世のどんな炎より。」

「...ぼくは炎のように大きくないよ。」

「貴方の心の暖かさを言っているのよ。」

「其れなら...お姉さんは、誰も持っていない優しさを、持っているよ。」

「ありがとう。」


ぼくは何気無いこの会話が、とても好きなようだ。