リビングには僕とアリスだけ。

アリスと目が合う。

「君は良いよね、
倒れても耳なんか折れないし。」

僕はひねて君に言った。

それに対して君は何も答えず、
小さくうるうるした赤い目が
僕を見つめる。


その目を見ると自分に罪悪感が生まれて来た。

「アリス・・・ごめんね。
僕、君は悪くないのに君にあたっちゃった。」


僕が謝ると、
ずっと見つめていた君がリラックスした様に

足で耳を撫でる。


「・・僕の事許してくれるの?

ありがとう、アリス。」

君は安心した様に向こうへ行ってしまった。


初めてだったけど、
君と喋って僕は何だか凄く心が和んだ。