もともと、そろそろ結婚を考えるべき年齢の私だから、 OKをだすと思っていたのだろう。 すでにあらかたの手筈は整えられていた。 お相手、、、西園寺怜さんとお見合いをして、 どちらの両親も乗り気なことからすぐに婚約。 当の伶さんも、幸せにすると言ってくれた。 今更なにを言っても、もうすでに沢山のひとが式のために動いてくれている事には変わりはない。 …私は彼を好きになれないことが辛かった。 「いい加減に、しないと。」 私はそっとパンフレットのシワを伸ばした。