「いや、、、。」

不満などは無い。

ただ、本当に殺しはしないのだろうか、という事だけが心配だった。

「嫌ならやめてもいいんです。あなたを殺すだけですから。」

彼はそう言って素早く胸元からナイフを取り出し、僕の首に突きつけた。

1秒も経ってない。

一瞬でナイフが目の前に現れた。

あと1秒あれば僕の首は飛んでいくだろう。


「つまらないですね。」

ナイフをしまった扇は残念そうに言った。

「、、、殺せればいいのに。」

憎しみがこもっている。

悔しそうに顔を歪め、声は少し震えていた。


何をそんなに思い詰めているんだ、、、?