…ん?

見覚えがある・・。

「いつまで寝てるつもりですか。」

扇・・?父さんはいないのか。

あ、ここは前にも連れてこられた場所だ。
そしてまたソファーに縛り付けられている。

「はあ、、気絶してたんだぞ。もう少し優しくしようとは思わないのか。」

「あれ、今日は随分と落ち着いていますね。話し方といい、抵抗しないんですか。」

驚いたような声を出したが、伸びすぎた茶色い前髪から覗く弟の目は相変わらず冷ややかだった。