1時間は経っただろうか。

もう1校時目はとっくに始まっているだろう。

きっと僕のことを先生が何人かで探し回っていると思う。


ずっと走っていたので、もう限界だった。

ちかくに、ブランコと鉄棒しかない小さい公園があったので、そこで休むことにした。

ブランコに座ると、鎖の部分が錆び、
あったであろう塗装などは全て剥がれ落ちていた。

もう疲れて歩けない。


「どうした?学校に行かないのか?」

父さん・・?

ザッ

背後から聞き覚えのある声がしたため、驚いてブランコからおりて、身構えた。

疲労がたまった足の筋肉が痛む。


なんで、こんなに探しても見つからなかったのに、ここにいるんだ?