「今年も綺麗なケーキありがとね。」


毎年ケーキを作ってくれるママへの感謝の言葉もこれが最後。


ロウソクを年の数だけ挿すときのパパの嬉しそうな顔を見るのもこれが最後。



「「−…happy birthday to you
 happy birthday dear つゆり〜
 happy birthday to you〜」」


仲がいい2人が歌うこの歌を聞くのも…


いや何もかもが最後なんだ。


それを悲しいとは少しも思わないの。


寂しい…とは思うけどね。


もう聞けない

もう言えない

もう見られない


“寂しい"けど悲しくない。