「まだかな…」


ポツポツと音を響かせる雨と私の視界を邪魔する霧。


この頃雨の日が多い気がする…


眉間に皺を寄せながら私はつぼみを待つ。


♪〜♪♪〜♪〜〜


来たっ


唄が聞こえた瞬間私はあちこちを見渡す。


少しでも早くつぼみに会いたいから。



「つゆり風邪引く。」


「だって…」


「だってじゃない。」


呆れ顔のつぼみに私は笑いを堪えた。


だってあのつぼみが表情豊かなんだよ?