「可愛いね。一条院の娘さん?」
「ママは、美桜のママよ。おじちゃんは?」
美桜が不思議そうに説明をしだす。
「えぇ、娘の美桜よ。
私も今、働いてこの子を育てているの」
会社を買収した男の家政婦をやっているとは、
言いにくいけど…。
「なら、1人で娘さんを…?」
「まぁ…」
嘘を言っている訳ではないのに
何だか気持ちがモヤッとする。
「そうか…もし困った事があったら
俺、力を貸すよ。
あ、そうだ…連絡先を教えておくよ」
そう言いスマホを取り出した。
「えっ…うん」
私も慌ててスマホを取り出し連絡を教え合った。
連絡を交換しちゃった…。
今まで中学生の頃の同級生とは、
疎遠だったから何だか嬉しくなる。
「もう行かなくちゃあ。
今度改めて連絡をするから。
その時は、お茶でも飲もう…じゃあ」
清水君は、そう言うと行ってしまった。
何だか不思議な気分だわ。
後ろ姿を見送っていたら美桜が、スカートを
ツンツン引っ張っていた。



