アイツが、抱き上げると
「ゲホッ、ゴホッ…ふぎゃああ~!!」
水を吐き出した美桜は、
恐怖で大声を上げて泣き出した。
助かった…。
私は、ホッとした瞬間
力が抜けて座り込んでしまう。
良かった…本当に良かった。
プールに上がると監視員の人が
慌ててこちらに来た。
「お、お子様は、大丈夫でしたか!?」
「あぁ、大丈夫だ」
まだ泣きじゃくる美桜の背中を
ポンポンとあやしながらアイツは言った。
そして私の所に来た。
「美桜…」
「ったく、俺がすぐに見つけたから
いいものを…もし早く気づかなかったら
危なかったんだぞ」
そう言いながら美桜を渡してきた。
「……美桜。ごめん、ごめんね。
ママが目を離して行っちゃったから」
ギュッと抱き締めながら泣いた。
「ふぇぇ~マンマ~」
ギュッと抱き締め返してくれた。
私は、恐怖と罪悪感で押し潰されそうだった。
もしあのまま…美桜が助からなかったらと
思うと目の前が真っ暗になった。
自分を責めて仕方がない。
ごめん…美桜。
後から泣き声と騒ぎに聞きつけて
すみれと彩美が慌てて駆け寄ってきた。



