アイツが…頭を下げた?
嘘よ。
だって乗っ取る気で会社を……。
「もしかしたらですが
深い事情があるのではないでしょうか?
私から見ても悪い方には、
とても見えませんでした」
田中さんの言葉に驚いてしまう。
だって……。
「……。」
言葉が出なかった。
「それより梨花は、最近どうなの?
仕事とか…してるの?」
ママは、不思議そうに尋ねてきた。
「あ、えっと…」
どう説明したらいいか戸惑ってしまう。
その後に、その男に
家政婦として雇ってもらっているなんて
言えなかった。
しかも……。
私は、頭の中が混乱していた。
思わずガタッと立ち上がる。
「ごめん…ママ。
美桜帰るわよ!」
「あい…?」
ママに抱っこされていた
美桜が不思議そうに首を傾げた。
「えっ…?
梨花ちゃん…どうしたの?急に」
「梨花お嬢様?」
田中さんも驚いていた。



