「そーいや親御さんに連絡しないといけないから親御さんの連絡先教えて。」




親の連絡先…




「ごめん先生…
……うち、親いないんだ…」



そう。私は一人暮らし。
理由は親が居ないから。



お父さんは私が小さい頃に病気で死んじゃった。



お母さんは…



中学校入ったくらいかな?
新しい男を作って家を出てった。


それっきり1回も帰ってこないし、もちろん連絡もない。
生きてるかどうかさえわからない。


私は捨てられたんだ。


お母さんが新しい人生を進むのに私は邪魔だったんだ。





私はまた泣けてきた。





「私は…誰からも必要とされないの!
私のことを愛してくれる人なんていない!!!
私は…私はっ!
ずっと1人なの!!!
私はいらない子なの…」




「ごめん…ごめんな…
なんも知らなくて…」


先生は悪くないよ…



「でもな?俺はお前のこと大切だと思ってるよ?少なくとも
今井や黒木、悠汰もそう思ってる。
お前はいらない子なんかじゃねーよ。」



先生…
本当に私はいらない子なんかじゃない?


誰かに必要とされてる?



先生は…
私のこと必要としてくれる…?



先生が言ってくれたお前が大切って、生徒だから大切ってことでしょ?




私がいなくてもかわりの生徒は沢山いる。




やっぱり私はいらない子だ…




「先生ありがとう。でもやっぱり私はいらない子だよ…」




「何言ってんだよ!俺はお前が必要なんだよ!
好きなんだよ!お前のことが!」




え?先生の言ってることが分からない。
先生が私を好き…?



先生が何を言ってるか分からない。



「出会ったばっかでなんも知らねーけど俺は本気だよ?本気でお前のことが好きだ。」



嘘だ…!!信じられない。
先生が私を好きになってくれるなんてそんな奇跡みたいなこと起こるわけない。



「先生…?本当に??」



「あぁ。お前が好きだ。
俺と付き合って…?」


先生も私を好きでいてくれたなんて…
奇跡だ…!!


「先生~!!私も先生が好き。大好き!」