私が、地元に着いた時間的に、もう病室の面会時間は過ぎていたので、朝方、お父さんとお母さんとおばあちゃんのお見舞いに行くことにした。



本当は、今すぐにでも会いたいのに、会えないのが、すごくもどかしい。



次の朝になり、いろはのお店の地区は、七星祭りだな、とみんなの顔が浮かぶ。


そして、おばあちゃんを見てくれていた病院の先生に家族が呼ばれ、私たち家族は、急いでおばあちゃんの元へ向かった。



病院は新しい総合病院。着くと、誰も何も喋らずに、ただおばあちゃんのいる病室に一目散に向かった。


一人部屋の広い部屋だった。



「おばあちゃん・・・うみちゃん来てくれたよ、うぅ・・」




お母さんが、病室に入るなり、おばあちゃんを見て泣いていた。お母さんは、おばあちゃんは私を待ってくれたんだと言った。


孫が、大好きだったからね、と。
本当に、丁度だった。


「まだ、温かいね。」



「うん。」



お父さんは、おばあちゃんの額に触れた。私も、おばあちゃんの額に触れてみる。


もう、しゃべらないんだって思ったら、寂しくなった。私の名前を呼んでもらえないと思うと、泣きそうになった。


小学校や中学の運動会や、ピアノの発表会には、共働きの両親に変わっていつも見に来てくれた。


料理が上手だったおばあちゃん。足が悪くなってからは、余り料理をしなくなってしまった。


たくさんの思い出がある。


大好きな、たくさんの幾つもの日々。私の青春にはおばあちゃんがいたよね。


おばあちゃん・・・愛してくれて、ありがとう。沢山、可愛いって言ってくれてありがとう。



おばあちゃんは、入院して六日後、旅立った。