少年が心を持たない機械になって数ヶ月がたった。

今、トウカができることは少年の姿を見つめること。

かって、少年が自分に対してしていてくれたように――

無駄な行為だと思われようが下手に動くことはできない。

いつ自分が少年と同じように心を封じられてしまうかも知れないのだ。

だから、こうするしかない。

見つめていれば少年はいつか絶対に気づいてくれるはずだ。

トウカは純粋にそう信じていた。


しかし、その願いは叶うことなく散らされることになる。