時が経ち、成長したトウカは作業場を移動することになった。

新しい作業自体は、今までと変わらず単純なことの繰り返しで、さほど、戸惑う事はなかった。

変わったといえば機械の大きさくらいだろう。

さらに時が経ち、トウカは大人用の機械を扱う作業場に移った。

そこでも、なんの変化はなく。
くすんだ街はいつまでたってもくすんだままで。

いつまでも変わらぬ時間が過ぎていくんだろうと、トウカは感じていた。

そして、特にそういった毎日をどうこうする気もなかった。

しかし、ある日、トウカの生活を根底から覆してしまう出来事が起こった。