無意識のうちに執の横顔をじっと見つめてしまっていた私の視線に気づいた執が私の方を見てきたので自然と目が合った。
ん?と首を軽く傾げた執に対して、私はなんでもない。と首を振る。
それからは、たわいもない話をして時間が過ぎていった。
執は私の一駅前で降りる。
そして今その駅に着いた。
けれど執が降りようとしないのでチラリと横を見ると
「今日さ、せっかく午前中で帰れたんだし、どっか行こうよ」
と私の手を握り締めながら言う執に私は頷いた。
「どこ行くの?」
「うーん、とりあえずお昼食べに行こ」
と、いつもより長い時間電車に乗ってからあまり行ったことのない駅に降りた。
電車を降りてもなお私たちの手は繋がれたままだった。
いつもは私が恥ずかしがるため、気を遣って手を繋いだりしないのに、今日はなんだかいつもと違う。

