夢みたいで時々怖くなる。


「私も、執と同じクラスじゃなくて寂しいし。
私だって、執、優しいからモテちゃったらやだな。とか思ってたりするよ?」

「俺、そんなに優しくなんかないよ。」
「そんなことない。」
「そんなことあるよ。それは紗香にだから優しくしてるだけ。」
「っ、そんなことないよ、執は皆に優しい。」
「じゃあ、やめよっかな。
紗香が不安になるなら、皆に優しくするのやめる。」
「そ、それはダメ。」
「なんで?」

執の腰に軽く腕をまわす。

「だって、執がそれで皆に嫌われちゃうのは、やだ。」
「ふっ、…そっか、そうだね。
うん、じゃあ、今まで通りにする。
でも、紗香にはもっと優しくする。」

執はそう言うと私の首元に顔を埋めた。

「こ、これ以上優しくなんなくていいよ。」
「えー、じゃあ、紗香はもっとワガママになってよ。」
「私、もう十分ワガママだよ。」
「そんなことない。」
「そんなことあるよ。」
「ハハッ。これさっきと真逆の感じになってる。」
「…うん、本当だね。
…じゃあ、私もワガママ言うから、執もワガママ言って?」
「うん、分かった。
じゃあ、一つワガママ言っていい?」
「うん、何?」

「俺のことだけ見てて?
それと、キスしていい?」

執は私の両肩に手を置いた。
さっきまで抱きしめられていたから顔を見られずに済んだけど、今は顔をバッチリ見られているので真っ赤になっているのがバレてると思う。

「!ひ、一つだけじゃないの⁇」
「あ、そっか、うーん、ダメ?」
「だ、誰か見てるかも」
「今、公園に俺らしかいない」
「……」