物々しい雰囲気を醸し出すその扉は、校長室同様に拍子抜けする程あっさりと開いた。トンネルのように細く長い空洞が続く。
(……これは)
恐る恐る数メートル進んだところで、常闇から一変。気味の悪い光を放つ幾つものモニターに、ザーザーと小さく音をたてるスピーカーを見て息を飲んだ。
「亜貴、」
追い討ちをかける光景。モニターの向こう側には、走る親友の姿があった。彼が汗だくになってまで捜しているのは、きっと、
「やあ、笹原君」
「!」
びくりと大袈裟に肩が跳ね上がる。
この声は、
「……校長」
ゆっくりと、確かめるように。目に焼き付けるように振り返ると。そこには喪服を思わせる漆黒のスーツで身を固めた、眼鏡のブリッジに中指をあてる校長の姿があった。
「ずっと、待っていましたよ。中々来てくれないので退屈していた処です」
コツ、コツ、
耳障りな足音が、近付いてくる。一歩、一歩、確実に。着実に。目の前に。
「さあ、こちらへどうぞ?」
「――ッ!」
「貴方だけの、特別な部屋です」
侵入者、笹原和也
校長室奥モニタールームにて、消息不明。
(……これは)
恐る恐る数メートル進んだところで、常闇から一変。気味の悪い光を放つ幾つものモニターに、ザーザーと小さく音をたてるスピーカーを見て息を飲んだ。
「亜貴、」
追い討ちをかける光景。モニターの向こう側には、走る親友の姿があった。彼が汗だくになってまで捜しているのは、きっと、
「やあ、笹原君」
「!」
びくりと大袈裟に肩が跳ね上がる。
この声は、
「……校長」
ゆっくりと、確かめるように。目に焼き付けるように振り返ると。そこには喪服を思わせる漆黒のスーツで身を固めた、眼鏡のブリッジに中指をあてる校長の姿があった。
「ずっと、待っていましたよ。中々来てくれないので退屈していた処です」
コツ、コツ、
耳障りな足音が、近付いてくる。一歩、一歩、確実に。着実に。目の前に。
「さあ、こちらへどうぞ?」
「――ッ!」
「貴方だけの、特別な部屋です」
侵入者、笹原和也
校長室奥モニタールームにて、消息不明。



