断罪校則

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和也の衝撃的な告白を受けてから、約一時間。ヒートアップした言い争いは落ち着く事もなく、延々と今現在にまで至る。

『…ほ、本題に戻ろう!本題にネ?』
「明日覚えてろよな、和也!」

俺は根に持つタイプだぞ。

とは言わずに。ジトっと目力のみで訴えてやった。そんな俺の態度に和也はお手上げといった様子でこめかみを押さえる。

――が。


『兎に角、俺達の学校はオカシイって事だよ!』

こんにゃろう。

力技で捻じ伏せにきやがった。

テーブルを叩いて大きな音を出し、視覚、聴覚を奪って注意を逸らすとはお見事。つうか、俺が単純なだけですよね。はい。

『言ってみたら、アレみたいなもんだよ』
「……アレ?」

まだ怒りは治まってないんだぞ。と、心の中では悪態を吐き。それでも耳は、正直だ。

『生徒同士の暗黙ルールってやつかな』
「暗黙の、ルール?」
『そ。絶対に触れたら駄目なモノ、つまり校則。それが生徒同士でルールになってるんだヨ』
「なるほど」

ホント、流石。

完璧に和也のペースになってしまった。いや、でも和也の言っている事は妙に納得出来るし、その上解り易くて的を得ている。

俺は壊れた機械のように首を縦に振り続け、感嘆の息を漏らす。その間にも和也の脳内はフル回転といった所だろうか。次々とテンポ良く言葉を走らせた。

『こんな暗黙のルールが通っている以上、他の誰に聞いても有力な情報は得られないだろうネ』
「ああ」
『で、キーポイントはやっぱり矢木さんだと思うんだ』
「……だよな」

留年生だとかそんな理由ではなくて。

明らかに何かを知っているような口ぶりと、態度。彼女自身がもつ独特のオーラ。