「冗談だよ、スノーとか」

「フツー」

「ビアンカ」

「オスっぽくない」

「フロスティ」

「メスっぽくない」

「クリスタル」

「呼びづらい」

「アイス」

「クリーム?」

「殴るぞ」

「嫌だ」

「コットンマシュマロシュガーバニラミルクバンナパール」

「却下却下却下却下却下却下却下」

「…ノエル」

「それ何語?」

 やっと食いついたか、と少し安心した。

 考えてたのはこれで最後だった。

「フランス語で、クリスマス」

「それいいなぁ、じゃあそれにしよ」

 笑顔で僕を見て、僕の肩に手を置いた。

「その名前もらうわ、ありがと」

「ああ、どういたしまして」