いつもの工程を終え。
なんとか落ち着きを取り戻した父親に「行ってきます」と挨拶をし、向日葵は学校へ向かった。




(今日もあの人たちが来る、、、今日は早く帰らなきゃ)


「ひまりぃぃぃ〜おはよんッ☆」



教室のドアを開けると無駄に元気良い挨拶が飛んできた。



「ちあき、おはよう!」



「ねぇねぇ、ひまり!駅前にさ新しいケーキ屋ができたんだって♪今日帰りに行ってみない?」



(行きたいッ!けど今日は早く帰らないと!)


「ごめん、ちあき!今日はダメなんだ。」


「ダメかぁ〜〜。また今度だね」



「うん、また今度!次は絶対行くから」



「なんだよひまり、なんか予定あるのか??」


会話に混ざってきたのは徹也だった。



「あ、てっちゃん!おはよう!」


「おう、おはよう!せっかく今日はデートに誘おうと思ったのになぁ。あ、それともちあきの誘いを断ったのは俺とのデートの為とか??」


「えっとね…」


(てっちゃんとデートもしたいッッ!でも今日はあの人たちが……)


「残念ながら違います」


「おめーが言うなよちあきッッ!」


なぜかちあきが答えて、徹也が突っ込む。場の空気が一気に軽くなる。


「あはは!でも、てっちゃんごめんね、残念ながら本当に違います」


「本当に違うのかぁ〜〜。しゅん」


「で、でも、デートしたいから!今日はダメだけど、埋め合わせはするから!」


「絶対だぞ?」


「絶対絶対!」


二人のラブラブモードに入るのを横目に「熱いねぇ」とちあきが呆れ混じりに言うとホームルームのチャイムがなった。