「ほな、今、誰がリーダーなん?」
「いや、僕に聞かれても…」
だから、マジで天然なんだって。
「…それもそやな」
真顔でそう呟くと、笑くんは再び、チャリを漕ぎはじめたので、僕も並んで漕ぎはじめる。
「そしたら、次の練習の日が決まったら、連絡する」
と言われて、チャリ置き場で笑くんと別れた。って、ことは、その『次』までに、ある程度弾けるようになっとかなきゃな。
「おはよう」
背後から声をかけられて、歩きながら振り返る。
「おはよう」
「クラス割、今から見に行くんだろ?一緒に行こうぜ」
「ああ」
そう、今日は高校2年になって初登校の日。よって、クラス割が校舎の前のボードに張り出されてて、それを見て、それぞれのクラスに行くことになっている。



