それから、と、ユウコさんは言った。 「それから、ろくなもの食べてないだろうから、何か食べさせてあげてくださいって言ってたわ。 やっぱり、親が子供憎むなんてできないのね」 あたしは冷め始めたカップを強く握り、感動的な映画を観終ったような顔をしているユウコさんに言った。 「綺麗事は、聞き飽きました」