モテKingのターゲット



女は休憩室へと出て行った。


調子狂うな。

あんな顔も出来んだな、アイツ。


もしかして、昨日の事を謝りたいとか?

まぁ、謝って貰ったって、俺の気が済むわけないんだけど。


理由がどんなであれ、譲れねぇモノが俺にだってある。

今はそれをアイツに解らせねぇと。


世の中、何でもかんでも思い通りになるかっての!

努力もしないでデカい顏する奴らはごまんといる。


そいつらに文句を言うつもりはないが、俺のゆく道を邪魔する事だけは黙ってらんねぇ。

例え馬鹿にされても、これだけはぜってぇ曲げられねぇから。






――――20時35分。

長い長い1日が漸く終わった。


後片付けはお袋に任せて、事務所に着替えに行くと。


「お疲れ様です」

「………おぅ、お疲れ」


蘭は既に着替えも終えて、俺を待っていたようだ。


「で、俺に何の用?」

「あの、……ここではなんですから、外へ出ませんか?」

「…………別にいいけど、10分待ってろ」

「えっ?」

「シャワー浴びて来るから」

「あぁ、はい。じゃあ、裏口で待ってます」

「ん」