「えっ……?」
そこには、鋭い視線を向ける彼………周さんがいた。
「もしかして、…………つけて来たんですか?」
「………だとしたら?」
「…………完璧なストーカーですね。痴漢より性質が悪い」
「フッ。それ、助けてやった本人に言う?」
「だって、本当の事でしょう?」
私を逃がさんとばかりに掴む腕に力を込めた。
「痛いです」
「だろうな。俺、意外と握力はあるから」
「そんな事は聞いてません」
掴んでいない方の手を握ったり開いたりして見せている。
握力があるかどうかなんてどうでもいい。
何で私の後をつけて来たのか。
恐らく、聞き足りない事があるのだろう。
「場所を変えませんか?」
「んじゃあ、中に入る?」
彼は店のドアを指差した。
「まだ、営業時間前なので入れませんよ」
「お前は入れるのに?」
「私は………特別なんです」
「へぇ~、特別……ねぇ」
蔑んだ視線が降り注ぐ。
彼は完全に私がホステスだと勘違いしている。



