俺らもスーパーで食料を調達。
さすがに腹が減っては尾行も出来ない。
買物を終えた2人は来た道を戻り、再び『CLUB 泉』へと入って行った。
「やっぱり、この店で働いてんじゃねぇの?」
「…………」
無言で見据える俺に痺れを切らしたのか、ケンは彼女に電話をかけ始めた。
何かが引っ掛かる。
女の色んな顔を見たから、そう思うのか。
いや、そうじゃない。
お金が欲しくてバイトするなら、毎日『CLUB 泉』で働いた方が手っ取り早い。
なのに、何故わざわざうちのパン屋にバイトに来てるんだ?
食品工業科に通っているから、将来は職人にでもなりたいのか?
だから、うちでバイトを?
それなら、援交やパトロンなんて要らないだろ。
もしかして、将来、自分の店を持つ為の資金集めに利用してるとか?
それなら、黙ってらんねぇ。
俺の聖域を土足で荒らされてる気がして胸くそ悪い。
お金が欲しいのか、手に職をつけたいのか。
どっちかにしろってのっ!!



