「とりあえず、ここじゃ寒いから中に入ってどうするか決めましょうよっ!ねっ?!」
「っ……!!」
不意をつかれて、気付けば玄関の中に引き込まれてしまった。
………もう、どうなっても知らねぇぞ?!
蘭は俺の手を握ったまま靴を脱ぎ、俺を部屋の中へと促し始めた。
もうどうにでもなれっ!!
「お邪魔しまーす」
「どうぞ~♪」
フッ、何だよ、それ。
すっげぇ嬉しそうな顔されちゃ、この手を振り払って帰れねぇじゃんかよ。
蘭に促されるままリビングのソファに腰を下ろし、コートを軽く畳んで横に置いた。
蘭は楽しそうにキッチンに立ち、何やら手際よく料理をし始めた。
10分程すると、テーブルの上には旨そうな料理が並ぶ。
「昨日の残りなんだけど、周さんの口に合うかなぁ?」
若鶏のホイル焼き、生ハムのサラダ、ビシソワーズ。
そして、何故か………海鮮の太巻き。
「食っていいの?」
「もちろん!!」
「んじゃあ、いただきます」
「いただきまぁ~す♪」
料理はどれも旨く、空腹だった俺はペロリと平らげた。



