私より、もっとしっかりとしたビジョンを持ってて。
それに向かい妥協を許さない。
毎日コツコツ努力を重ね、それは確実に夢に近づいている。
そんな人として素敵な彼は、人間性だけでなく容姿まで完璧なんだ。
通り過ぎる女性の視線を一身に浴び。
さり気ない優しさも兼ね備えている。
私が生まれて初めて『男』を意識した人で。
私を『黒い噂の女王』でなく、『秋月 蘭』として見てくれる。
それに、これは……自惚れかもしれないけど。
彼の名前は『周(あまね)』なのに、彼の周りにいる人は皆、彼の事を『シュウ』と呼ぶ。
何故かは知らない。
だけど、本人も気にしてない所をみると、もしかしたら『あまね』って呼ばれるのが嫌なのかもしれない。
だって『あまね』って呼んでるのは、家族の人とお店のスタッフさんくらいだもん。
私も『シュウ』さんって呼ぼうとしたけど、初めて話した時から『あまね』さんって呼んでるから、途中から変えるのは何だか気が引けて。
だけど、それが今じゃちょっぴり優越感に浸ってる。
彼からも呼び名の事で文句を言われた事はないし。
だから、『あまね』さんって呼ぶのが凄く好き。
彼女でもないのに、凄く親近感を勝手に抱いてる。
こんな事、本人に言ったら………気持ち悪がられるかもしれないけど。



