中学3年の三学期。遥は高校生になる準備をしていた。
1日はあっという間に過ぎていく。
今日は、明日ある高校試験の事前指導がある。
誰がその高校に行くのかを確認しておく日でもある。
そして放課後。
事前指導がある教室に入り、みんなが集まるのを待っていた。
「えっ!なんで?」
遥は心の中で叫んだ。
そこには遥の元恋人の姿があった。
玄輝との出会いは中2の夏。
あるきっかけでSMSで話すようになった。
玄輝のことまったく知らなくて、
最初は好きでも嫌いでもなかった。
そして、一週間があったある日。
「ねぇ、俺が付き合ってって言ったらどうする?」
いきなり、玄輝からのメッセージ。
「たぶんOKする」
「じゃ付き合お?」
「ほんとに!?ありがとう。よろしくね!」
そのときの流れに任せて。
遥にとって初めての彼氏だった。
