嵐の頬を撫でた
「嵐…痛かったね…」
涙が頬を伝わる
「嵐…早く起きて…
…ずっと傍にいるから…
早く…愛梨って呼んでよ…」
嵐の手を握り締めて泣き崩れた
嵐…お願い
もう一度、名前を呼んでよ
嵐は目覚める事がなく
看護師に促されて私は部屋から出た
憔悴しきった私を心配して
パパとママに家に戻るように言われたけど
拒絶した
「もし嵐が目覚めた時に1人だと
悲しむと思うから…」
蒼兄がパパとママを連れて帰ってくれた
治療から明君が戻ってきた
「明君も怪我してるんだから帰っていいよ」
「いや…俺もいる」
2人で廊下のベンチに座って
嵐を無言で見続けた
「愛梨ちゃん…本当ごめんな
俺が嵐に電話しなきゃ」
「明君が悪い訳じゃないよ
…今はただ嵐が目覚める事を祈ろう」
明君は頷いた後
下を向いてしまった
外はいつの間にか暗くなってたけど
病院内は明るいから気づかなかった
凌さんのお父さんがやってきた
「…2人共ずっとそうしているつもりかい?」
2人で頷いた
「身体が参ってしまうよ
この部屋を使いなさい」
凌さんのお父さんが隣の面談室を使うように言ってくれた
「ありがとうございます
明君は怪我してるんだから使って」
「いや…いい
すみません
たぶん使えないと思います」
凌さんのお父さんはため息を1つついた
「仕方ないよな…」
私達は夜通しベンチに座った
眠いはずなのに、眠いという感情がない
ただただ…嵐が目覚めないんじゃないか
不安な暗闇に包まれていた
「嵐…痛かったね…」
涙が頬を伝わる
「嵐…早く起きて…
…ずっと傍にいるから…
早く…愛梨って呼んでよ…」
嵐の手を握り締めて泣き崩れた
嵐…お願い
もう一度、名前を呼んでよ
嵐は目覚める事がなく
看護師に促されて私は部屋から出た
憔悴しきった私を心配して
パパとママに家に戻るように言われたけど
拒絶した
「もし嵐が目覚めた時に1人だと
悲しむと思うから…」
蒼兄がパパとママを連れて帰ってくれた
治療から明君が戻ってきた
「明君も怪我してるんだから帰っていいよ」
「いや…俺もいる」
2人で廊下のベンチに座って
嵐を無言で見続けた
「愛梨ちゃん…本当ごめんな
俺が嵐に電話しなきゃ」
「明君が悪い訳じゃないよ
…今はただ嵐が目覚める事を祈ろう」
明君は頷いた後
下を向いてしまった
外はいつの間にか暗くなってたけど
病院内は明るいから気づかなかった
凌さんのお父さんがやってきた
「…2人共ずっとそうしているつもりかい?」
2人で頷いた
「身体が参ってしまうよ
この部屋を使いなさい」
凌さんのお父さんが隣の面談室を使うように言ってくれた
「ありがとうございます
明君は怪我してるんだから使って」
「いや…いい
すみません
たぶん使えないと思います」
凌さんのお父さんはため息を1つついた
「仕方ないよな…」
私達は夜通しベンチに座った
眠いはずなのに、眠いという感情がない
ただただ…嵐が目覚めないんじゃないか
不安な暗闇に包まれていた

