追いかけなきゃ…


別に明日学校に行けば

リストバンドは渡せる



でも、渡してあげなきゃ


何故かはわからないけど

リストバンドを拾って追いかけた



いた!!


「…しろたく~ん」


「あ"ぁ?」


振り返った城田君はまだ殺気が漂ってた


怖いぃ…


落し物を届けに来た事を少し後悔した


「…これまた落としてたよ」


城田君はポケットに手を突っ込んで確認してる


「本当だ、悪かったな」


そう言いながらリストバンドを
私の手からとると右手に通した


「嵐の隣の席の子だよね?」


「あっ…うん」


「さっきの見てた?」


「…えっ?」

見てたけど…



「見てたな」

私の代わりに城田君が答えるから頷いた



「…キレた後の嵐に声を掛けれる奴を
俺以外で初めて見た!!!
名前なんていうの?」


何でそんなに驚かれてるんだろう?


「…川瀬だったよな?」


「うん」

また城田君が先に答えてくれた


なんか永岡君って軽そう


「よろしくね」


永岡君が手を差し出してくるから
ひとまず握手した