「じゃあ誰だか覚えさせてやるよ」
「いちいち覚えてられっかよ」
城田君は目を笑わせずに口角をあげてる
「状況判断ってもんもできねぇのか?あはは」
「ゴタゴタ能書きたれてんじゃねーよ
さっさとかかってきやがれ」
永岡君がそう言うと相手の顔色が変わった
「おい、やってしまえ」
5人が一斉に2人に飛び掛った
喧嘩とか格闘に無縁な私だけど
目を瞑る事も忘れて魅入ってしまった
と、いうより視線がはずせなくなった
それが恐怖からなのか
それとも違う意味なのかはわからない
2人は強かった
相手の男達が土面に崩れて行くのが見える
数十分ぐらいに感じたけど
本当は数分なのかもしれない
本当に…本当なんだ
教室でいる城田君はただ無愛想なだけなのに…
城田君がズボンを払ってると
またあのリストバンドが落ちた
2人は気づかずに公園の出入り口に向かってて
南丘の人達はよろよろと別方向に逃げて行ってる