不思議思って首をかしげた途端
打ち上げ花火の音が聞こえてきた


【ヒュ―――――ドンッ】


「…きれい」


思わず呟いた

ベランダに出なくてもリビングの窓から
十分見える


後ろから嵐に抱きしめられた


打ち上げ花火が絶え間なく打ち上げられる


「嵐は…何人と付き合った?」

花火を見ながら嵐の顔を見ないようにして聞いた


「彼女は愛梨が初めてだな
どうでもいい女ばっかで
名前はおろか顔も覚えてねーな」


やっぱり…私が初めてな訳ないよね

私は花火から目を逸らさないようにした


「一時期荒れてたからな…
…嫌になったか?」


首を左右に振った


「今も…これからも私だけって約束して?」


嵐は私の頭に顎を乗せた


「もうすでに今もこの先も愛梨以外考えられねーよ」


嬉しかったし安心した


そのまま2人で花火を見続けた


「来年も嵐と花火を見たいな」


「また見ような」


先の約束が出来るのは嵐だけ

嵐にも私だけでいて欲しい


花火が終わってお風呂に入り
今日も寝室に2人で向かった