「永岡くんって彼女いないの?」
いきなり彩が聞き始めた
「俺?いないよ」
「ふ~ん、色々噂があるけど
実際はどうなの?」
「女に軽いって?
どう見える?」
「ん~微妙」
明君は声を高らかに笑って誤魔化した
でも、実際はどうなんだろう
彩はそれ以上聞かなかったし
明君も答えなかったから
違う話を4人でした
もうすぐ試験が始まって
それが終われば夏休みになる
毎日一緒に帰って
帰りは嵐の家で夕飯を作って
嵐を食べるのを見て帰るのが私の日課
明日から試験だから
今日からは半日授業
今は嵐の家のソファの前
テーブルの上には教科書やプリント
「嵐は授業中よく寝てるのに凄いね~」
「ってか愛梨が…」
「バカだって言いたいんでしょ」
頬を膨らませると、嵐が笑いを堪えてた
「苦手なのは数学だけだもん」
昔から数学がちょっと苦手
「じゃあ賭けをするか?」
「賭け?」
「そっ、全科目で60点以下を1つでも取ったら
夏休みは毎日俺の家で泊まりな」
それは…うちの親は放任主義だから許してくれるだろうけど
蒼兄は絶対許してくれないよ
「それは…無理じゃない?」
「愛梨がそ60点以下取らなきゃ良いんじゃねーか?」
数学が~…
悩ましげに睨むけど、嵐はいつもの無表情で
コーヒーを飲んでる
「じゃあ60点以上取れたら?」
「あぁ考えてなかったな」
何じゃそりゃ…
頬を膨らませた
「愛梨のお願いを聞いてやるよ」
うん、よーし
頑張ろう!!