付き合い始めて2週間が経った



たま――に一緒に帰って公園で話すぐらいで
後は普段と変わりない日常


授業中に話を少しするぐらい

それでも不満はなかった



お昼休みになって
彩と2人でお弁当を食べた後
いつものようにお喋りをしてた


「川瀬さんちょっといいかな?」

えーっと…同じクラスの関谷くん?


彩に一言声をかけて関谷君と廊下に出た



「川瀬さん急にごめんね」


「ううん」


でも、何だろう

話した事ないよね?


「俺クラスが一緒になってから
川瀬さんの事良いなって思ってた
付き合ってくれないかな?」


え?


「…ごめんね」


「付き合ってる奴とかいるの?」


頷いた


途端に関谷君に肩を掴まれた


「…誰と付き合ってんの?」


「愛梨?」


この声は…嵐君だ

顔だけ後ろを振り返ると
嵐君が明君と立ってた


「愛梨に何か用?」


「あ…いり…って彼氏って…城田嵐?」


関谷君は嵐君の事を驚いた顔で見つめた


嵐君は何も言わずに私の顔を見てる


「そうだよ」


「まぢで?!」


「だからごめんね」


関谷君はショックを受けたみたいで
教室に戻って行った


………。


廊下に残る私達の沈黙


「ちょっと話しない?」

明君がそう言いだして歩き始めるから
私と嵐君はその後ろをついて歩いた



ついたのは…音楽準備室?

ここって使われてない教室だよね


何で明君は鍵を持ってるんだろう…


不思議に思いながら2人について教室に入った


入った途端、嵐君が口を開いた