「しっかり捕まっとけ」

嵐君が私の手を
嵐君のお腹の前に回してくれる


嵐君って痩せ型だけど…やっぱり男の子なんだ

痩せてるけどがっちりしてる


ドキドキする


嵐君はエンジンをかけると
行き先も言わずに走り出した



速~い

風が気持ちいい




「着いたぞ」


嵐君はバイクから降りて
私の腰を持って降ろしてくれる

やっぱり優しい…よね



えっ?


「…ここ?」


夕日が沈みかけた海


「俺の1番好きな場所
嫌な事があると海にくる」


そんな大事な場所に連れてきてくれたんだ


「連れて来てくれてありがと」


嵐君が砂浜に下りて座るからその横に座った



「…バイク大丈夫だったか?」


「うん、風が気持ち良かったよ」


蒼兄の後ろにも何回か乗った事あるし
青兄も結構飛ばすもんね


安心したように少し微笑んだ


いつか心から笑う姿を見てみたいな


嵐君の肩に自分の頭を乗せた


ずーっとこうやって嵐君といたい

傍にいたい


傍にいれれるだけで…幸せ