1時間目をサボった後は

いつもと同じ1日を過ごした


帰りに彩と別れて家路を歩いてると

嵐君と明君が南丘の人達と喧嘩してた公園に来てた


もう桜は散って

あの時と同じ状況じゃない


夏に向けて日差しもきつくなってる



ほんの数ヶ月前の話なのに

今はすごく懐かしい



あっ!!!

ベンチで1人座ってる嵐君を見つけた


1人って珍しいな


ソッと近づいてみた



怖っ!!


後、数歩ってところで

嵐君が顔を挙げて、こっちが身震いしちゃいそうな
恐ろしいぐらいの雰囲気で睨んでる


「おまえな~
気配消してくるからどこのどいつかと思っただろ」


「あはっ…ごめんね」


笑って誤魔化しながら隣に座った


「ここで何してたの?」


「空見てた」


空を見ると雲が綺麗に流れてる


「綺麗だね」


思わず笑顔になっちゃう


「…あぁ…世の中に汚い物なんてないみたいだな」


汚い物??


「おまえは愛されて育ったんだな」


???

いきなり何??


「どういう意味?」


「別に…」


あっ…また心閉ざしちゃった…


「話聞くぐらいは出来るよ?」


「はっ?」


あれ…外しちゃった?

不信そうな目で見てるよ…


「嵐君はいつも心を閉ざしてるっていうか
壁をつくって人をよせつけないようにしてるよね?」


「………」


「私は嵐君と仲良くしたいなって思うんだけどなぁ」