背中の痣も2週間もすれば完全に良くなった


南丘はあれ以来、静かになった


毎日が穏やかに流れて行く


お昼ご飯を食べた後
彩に誘われて屋上に出てきた


「どうしたの?」


「何か気づいたら明君の事好きになってた」


「ゲホッ…ゲホゲホ」


いきなりのカミングアウトに
ジュースが気管に入った


「ちょっ大丈夫?」


彩が背中を擦ってくれる


「…驚いた~」

「驚いたのはこっちだし!!」

「ってか前置きしてよ」

「あっごめんね~」


彩が恥ずかしそうに笑った


本当に明君が好きなんだ


「帰り送ってくれたり
楽しませてくれようとしたり…
気づいたら好きになってたんだ~」


空を見上げながら彩は呟いた


「最近やっと気持ちに気づいたんだけどね
頑張ろうと思うんだ」


「うん、応援するね」


「ありがとう」


彩は嬉しそうに笑顔を向けてくれた


帰りもいつも通り4人

今日も明君は遊びに来るみたい


彩と別れて家に帰ると
蒼兄と凌さんがリビングでいた


私達も自然とリビングに入る


私が彩に出来る事ってあるのかなぁ

でも…下手に動くと彩を傷つける事になるし…